食洗機のサイズを選ぶときのポイント

卓上型食洗機なら、「レギュラー or コンパクトなプチ食洗」。ビルトイン型なら、「幅45cm or 60cm」、「浅型 or 深型」といった所で迷うのではないでしょうか。ここでは、サイズ選びのポイントについて紹介しています。

食洗機には、キッチンカウンターの上に据え置く「卓上型」と、システムキッチンに組み込む「ビルトイン型」があります。

そもそも、卓上型とビルトイン型のどちらの食洗機を選ぶか?という問題もあるのですが、今回は、サイズ選びに焦点をあてて書きたいと思います。

食洗機の庫内容量(サイズ)について

まず、食洗機に食器がどのくらい入るのかを見てみます。食器点数や、何人分というデータは、食器の形状や入れ方によってもかなり実態と変わりますので、わかりやすい客観的なデータとして、庫内の容量(メーカーカタログ値)で比較します。

ビルトイン食洗機の場合、標準的な機種だとおおよそ40L前後ですが、大容量の機種もあります。例えば、パナソニックのディープタイプ(深型)や、リンナイのフロントオープン(スライドさせず、前面の扉から開ける) タイプは約60Lと、標準タイプの1.5倍の容量があります。海外メーカーの食洗機だと、さらに大容量の機種もあります。

卓上食洗機の場合、標準的な容量の機種は2機種しかありません。パナソニックのNP-TR9が約43L、NP-TM9が約49Lです。小型のプチ食洗シリーズは3機種ありますが、いずれも約24L。標準タイプの半分程度の容量となります。

標準的なタイプの庫内の容量だけを見ると、卓上食洗機の方が少し大きいですが、食洗機本体の形状、食器をセットするカゴの形状、食器の形状、食器の入れ方によって、食器の入る量は変わりますので、卓上食洗機の方が入るとも言い切れません。ビルトイン食洗機も卓上食洗機も、庫内容量はほぼ同じと考えてよいかと思います。

40L以上の容量が必要な場合は約60Lの大容量タイプがあるビルトイン食洗機、40Lもいらないという場合は約24Lの卓上食洗機が、商品選びの候補となります。標準の40Lでよい場合は、ビルトイン食洗機と卓上食洗機のどちらでも選べます。

  ビルトイン食洗機 卓上食洗機
大容量


(60L前後)

×
(機種がない)
標準


(40L前後) 


(43L、49L)

小型

×
(機種がない)


(24L)

商品を選ぶときに、「どのサイズが最適なのだろうか?」と迷ってしまうこともあるかと思います。これはなかなか難しい問題で、たくさん食器があるからと大容量の機種を選んだとしても、使うのは友人が来た時だけで、普段は標準サイズでも大丈夫だったり、一人暮らしでも、料理が好きで、食器だけでなく調理器具も面倒だから食洗機で一緒に洗いたい、という場合は、小型サイズのプチ食洗では容量が足りなくなります。食洗機を二回回せばよいといえばよいのですが、小型だから節水という訳でもないため、水道代や電気代が余計にかかってしまいます。

関連記事:『食洗機の1回あたり電気代と、節約(節電)のポイント

そうすると、無難な選択としては標準サイズということになります。庫内容量40L前後の標準サイズのラインナップが一番多いので、メーカーとしてもそのように考えているのかもしれません。

卓上型食洗機のサイズ選び

卓上型食洗機のメーカーはパナソニック1社しかなく、メーカーの選びようがないので、パナソニックが出している機種の中から選ぶことになります。

2017年4月13日現在、以下の5機種がラインナップされています。

<レギュラーサイズ:2機種>

  • NP-TR9
  • NP-TM9

<小型(コンパクト)サイズ:3機種>

  • NP-TCR4
  • NP-TCM4
  • NP-TCB4(乾燥機能のない食器洗浄機)

小型サイズの3機種は、「プチ食洗」という名称です。CMもやっているので、名前を聞いたことのある方もいるかもしれません。

※商品画像は、パナソニックさんのホームページでご覧ください。リンク先ページの真ん中あたりに、全機種の商品画像があります。

レギュラーサイズか、コンパクトなプチ食洗か

レギュラーサイズの機種は、主にファミリー層をターゲットとしていて、庫内容量は43L(NP-TR9の場合)。標準サイズのビルトイン型食洗機は、だいたい40L前後なので、ビルトインとほぼ同じスペースがあります。

一方、コンパクトサイズの機種(プチ食洗)は、主に単身者~二人暮らしあたりをターゲットとしていて、庫内容量は24Lとかなり小さめです。メーカーカタログでは、「食器約3人分」と書いてあるのですが、3人家族でプチ食洗を使うと、かなり用途が限定されてしまいます(食洗機に入るだけの食器を入れて、残りは全部手洗いする、というように割り切れば、使えないことはありません)。

どちらにするか悩みどころですが、レギュラーサイズは、庫内容量が大きいわりに、

  • 使用水量の差が小さい(節水力が高い)
  • 運転音が小さい
  • 運転時間が短い

ので、本体価格は1万円以上高くなるものの、設置場所を確保できるのであれば、ファミリー世帯には「レギュラーサイズ」がおすすめです。

サイズ レギュラー コンパクト(小型)
品番 NP-TR9 NP-TCR4(プチ食洗)
価格.com最安値 59,444円 46,550円
食器点数の目安 45点 18点
庫内容量 43L 24L
標準使用水量 約11L/回 約9L/回
運転音(50Hz) 34.5db 41.0db
運転時間(標準/50Hz) 84分 99分

※価格.com最安値は、2017年4月13日時点の価格。

庫内容量がほぼ2倍なのに、1回あたりの使用水量の差は「約2L」。食洗機は手洗いと比べると使う水の量が少ないので、水道代も大した差はない、と言えます。食洗機に入りきらないものは手洗いすることになるので、コンパクトな食洗機の方が経済的で、環境にも優しい、とも限りません。

単身者や二人暮らしの家庭でも、料理が好きで、いろいろな食器を使ったり、調理器具と食器をいっぺんに洗いたいという方も、「レギュラーサイズ」の方が使い勝手がいいと思います。

設置に必要なスペースは?

卓上型食洗機を選ぶ際に、一つ気にしておきたいこととして、「設置面積」があります。

キッチンカウンターの上に据え置くので、調理の邪魔にならないようにしたいものです。

設置面積を比較すると、

  • レギュラーサイズ:約55cm×約35cm
  • 小型(コンパクト)サイズ:約47cm×約30cm

横幅約8cm、奥行約5cmの差があります。

数字だと分かりにくいので、実寸を縮小した形で図にしてみます。

パナソニック卓上食洗機の設置面積を、レギュラーサイズとコンパクト(小型)サイズのプチ食洗機で比較した図

意外と差があることが分かります。

キッチンのどこに食洗機を置くのか?

では、卓上型食洗機をキッチンカウンターに置くと、どのくらいスペースをとられるのでしょうか。

間口2550mmのシステムキッチンに、卓上型食洗機を据置きしたイメージです。

間口2550mmのシステムキッチンに卓上食洗機を置いたときのイメージ

キッチンカウンターの上に置くと、調理スペースがかなりとられてしまいます。

そのため、ちょっと食器の出し入れがしにくいのですが、このように縦に置くこともあります。

システムキッチンの調理スペースの邪魔にならないように、卓上型食洗機を縦向きに置く

食洗機を設置するための台・ラック、補助脚などもあります、設置方法は無数のパターンが考えられます。

  • 食器の出し入れなど、食洗機の使い勝手
  • 調理スペースの広さ
  • 調理や食器洗いの導線
  • キッチン全体の見た目

などを考慮しつつ、設置場所や向きを決めることになります(これが意外と悩みます)。

どうしても設置スペースが無かったり、キッチンの見た目が悪くなるから嫌、という方は、システムキッチンに組み込んで設置する「ビルトイン型」の食洗機を検討しましょう。

ビルトイン型食洗機のサイズ選び

ビルトイン型食洗機のメーカーは、パナソニック、リンナイ、三菱電機の3社あります。

ミーレ、AEG、アスコ、ガゲナウなどの海外メーカーの食洗機は、大容量でデザインもかっこよく、存在感があるのですが、価格が高く、取扱代理店も少ないので、主に注文建築やリノベーションなどで採用されることが多いです。

既存物件への新規設置、古い機種からの取り替え・交換の場合は、基本的に国内メーカーの食洗機から選ぶことになります。

卓上型食洗機と同じように、ビルトイン型食洗機のサイズも、大きく2つに分かれます。

標準サイズか、大容量サイズか

標準サイズ(ミドルタイプ)か、大容量サイズ(ディープタイプ、またはフロントオープン)のいずれかを選びます。

<標準サイズ>

  • 庫内容量は、40L前後(卓上食洗機のレギュラーサイズに近い)。
  • 本体幅45cm。
  • 選べる機種が多い。

<大容量サイズ>

  • 庫内容量は、60L以上。
  • 本体幅45cmと、本体幅60cmの2種類。
  • 幅60cmの機種は、長いことモデルチェンジがされていないので、幅45cmの機種と比べて性能・機能が劣る。

幅60cmの食洗機はあまり普及していないので、ここでは、幅45cmの食洗機で、標準サイズにするか、大容量サイズにするか、という視点で書いていきます。

3~4人家族くらいであれば、標準サイズでも十分

最新機種も、大半は「標準サイズ」。

標準サイズに不満があって、大容量の食洗機が欲しい家庭が多ければ、もっと大容量の機種が増えてもいいはずですし、大容量の海外製食洗機が売れてもおかしくありません。

このことからも、一般的な家庭であれば、標準サイズでも特に問題がないということが分かります。実際に使ってみるとわかりますが、3~4人家族くらいであれば標準サイズでも十分です。

サイズが大きくて余裕があっても、食洗機で洗えないものもありますし、食器の大きさや形状によっては入らなかったり、たくさんの量を入れられないこともあります。

下部収納も使える

標準サイズの食洗機であれば、キッチンの下部収納を残しておくことができます。台ふきんや小物、台所にある家電の説明書・保証書など、ちょっとしたものを入れることができるので、案外便利です。

ビルトイン型食洗機のミドルタイプとディープタイプの違い

大容量サイズは庫内容量が大きいのですが、食洗機の下は点検スペースとなり、収納としては使えません。

大家族や、調理器具も一緒に洗いたい場合は、大容量タイプ

二世帯同居や子だくさんで、毎回たくさんの食器を使う家庭や、食器だけでなくフライパンや鍋などの調理器具も、まとめて食洗機で洗いたい場合は、大容量タイプがおすすめです。

幅45cmの大容量サイズの食洗機には、

があります。

<パナソニックのディープタイプ>

標準サイズよりも庫内容量が約1.5倍あります。本体が深い(本体の高さがある)ので、より大きな食器を入れたり、庫内が深いので、食器の上に、フライパンや鍋を重ねて置いたりすることもできます。ただ、庫内容量は増えるものの、横幅や奥行きではなく、深さが広がっただけなので、上カゴ・下カゴにセットできる食器点数は、標準サイズとあまり変わりません。

<リンナイのフロントオープンタイプ>

1回に洗う食器の量が多い場合は、リンナイのフロントオープンタイプが候補に上がります。扉を下ろして開けるタイプなので、上カゴと下カゴの順番を考えずに、食器を入れることができます。スライドオープンの場合は、上カゴにはコップや小皿くらいしか置けませんが、フロントオープンは上カゴの面積が広く、茶碗や調理器具などが置けるのもポイントです。

幅45cmか、幅広60cmか

「標準サイズ」は、幅45cmの機種しかありません。

一方、「大容量サイズ」には、幅45cmの機種と、幅広60cmの機種があります。

先ほど出てきた、「パナソニックのディープタイプ」、「リンナイのフロントオープンタイプ」は、幅45cmの大容量サイズとなります。

幅広60cmワイドタイプは、食器をセットする面積が広いので、より多くの食器を置けるメリットがありますが、60cm幅の収納キャビネットを取り外して設置する必要があるので、あまり普及していません。

その裏付けとして、幅広60cmワイドタイプはパナソニックとリンナイから出ているのですが、幅45cmの最新機種と比べると、モデルチェンジがされておらず、性能・機能面で劣ります。60cm幅の食洗機を使っている方の買い替え需要に対応するために、生産を続けている、という感じに見えます。

ちなみに、昔は幅30cmというコンパクトなビルトイン食洗機もあったのですが、残念ながら生産中止となってしまい、使っているユーザーが買い替えできずに困ってしまうという状況があります。食洗機の交換業者も、食洗機の隣にあるキャビネットを解体して幅45cmの食洗機を入れるなど、現場の知恵で工夫を重ね、できるだけ対応できるよう努力していますが、幅60cmも同じ運命を辿らないかと、少し心配ではあります。

スポンサーリンク
Adsense_336×280
Adsense_336×280